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院長ブログ

成人矯正治療についての考え方

こんにちは。さいとう歯科クリニック院長の齋藤です。

今回は、おとなの矯正治療=成人矯正治療について、お話をしようと思います。

「少し前歯が出ている気がして気になる」

「歯並びの凸凹が気になる」

「八重歯が気になる」

こういった理由で矯正治療に関してご相談をされるケースが多いかと思います。これらのお悩みに共通している点がお分かりになりますか?

そうです。「見た目」に関してのお悩みであるということです。見た目のことを今後は「審美性」という言葉に置き換えてお話をしていきますが、この審美性というのは矯正治療を検討するうえで、大きなモチベーションになります。

そして、もちろん矯正治療を受けることで、審美性の改善というのも達成可能になります。

しかしながら、今回、成人矯正を考えるうえで、「当院が大切にしていること」「私個人が重要視していること」についてお話をできればと思います。

それは、「機能性」です。

この「機能」の中には、咀嚼、発音(構音)などが含まれます。歯というのは、言うまでもなく食事をする際に、食物を破断・粉砕するという機能が求められます。

写真のように、奥歯のみが接触し、前方の歯が接触しないようないな噛み合わせ=開咬であった場合には、「前歯で物が噛み切れない」などの機能障害が生じます。もちろん、全てのケースでこういった機能障害を完璧に改善できるわけではありませんが、矯正治療を行うことで、「物を噛み切る」という機能の回復の可能性が生まれます。

そして、冒頭でお話した「審美性」に関してですが、実は正常な機能の獲得をすると、審美性も同時に回復することがほとんどです。刃こぼれした包丁、錆びて切れ味を失った包丁は 見た目としても「何か手入れもされていないし、汚いな・・・」という印象を与えますが、ピカピカに光った研ぎたての包丁は、見た目も美しいうえに切れ味という機能も備えていますよね?「審美性」と「機能性」は両立するのです。

当院では、成人矯正治療の相談をされる患者さんが多くいらっしゃいます。20代~50代、60代の方まで幅広い年齢層の方が、実際に矯正治療を受けていらっしゃいますが、最初に成人矯正治療についてお話をすると、決まって「この年齢からでも矯正治療はできるの?」といったお話をされます。もちろん、若い時に始めた方がメリットは多いですが、残りの長い人生を考えた時に、成人矯正治療を受けることで正常な機能を回復することは、その後の人生のQOL(生活の質)の向上につながります。

次回のブログでは、成人矯正治療の具体的な治療法についてお話をしていきます。

暑い日が続きますが、皆様ご自愛くださいね。