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院長ブログ
成人矯正治療中の注意事項とトラブル
こんにちは。さいとう歯科クリニック院長の齋藤です。
ここ数日は寒い日が続きますね。本格的に季節の移り変わりを感じます。
さて、今回のブログでは 既にお知らせしていた通り、「成人矯正治療期間中のトラブル事例と注意事項」についてお話していこうと思います。

まずは、成人矯正治療期間中によく起こるトラブルについて
①矯正装置の一部が外れた
当院でよく行っている マルチブラケットを装着したうえでのワイヤー矯正。歯に接着させたブラケットが脱離したり、ワイヤーが外れてしまったりというトラブルはよく起こります。当院の矯正治療担当医は、週4.5日勤務の常勤歯科医師です。ありがちな「次の矯正日までお待ちください」というようなことはほとんどなく、当日もしくは翌日など早期での対応が可能です。

②装置をつけた後から痛みがある

黄色矢印が示すように、ワイヤーの先端が頬や粘膜に当たって痛いという症状や、矯正治療=歯に対して力をかける治療であるので、そもそも矯正力によって生じる痛みというのもあります。後者の痛みについては、ある程度仕方のない部分がありますので、そのまま様子を見ていただくことになります。前者の痛みに対しては、下の写真のような保護用のワックスがありますので、そういったものをワイヤーの断端に付けてもらうことで、ある程度解決します。

次に、成人矯正治療期間中の注意事項について。
①(これまで以上に)セルフケア=日頃のブラッシングと、歯科医院での定期検診を徹底する

特に、マルチブラケット装着によるワイヤー矯正においては、ブラッシングしづらい環境になりますので、一時的に虫歯や歯周病リスクが上がってしまう傾向にあります。ご自身でのケアはもちろんのこと、なかなか隅々までキレイにしづらい状況ですので、定期的に歯科医院でメインテナンスを受けられることを強くおすすめします。
②極端に硬いものや、くっつきやすいものを食べないようにする

ガムやキャラメル、硬い煎餅などは、装置の脱離や破損につながり得るので、矯正治療期間中は避けた方が無難です。
③(マウスピース矯正、アライナー矯正を受けている人は)装置を必要十分な時間、きちんと装着する

上の写真のような、マウスピース矯正を受けられている方に関しては、「装置をつけている時間しか矯正力はかかっていない」ということを強く認識しておく必要があります。
「うっかりつけるのを忘れてしまって・・・」
「面倒くさくて、ついつい装着せずにいました・・・」
これでは、矯正治療は完全に足踏み状態です。かけた費用も労力も全て水の泡になってしまいますので、必要十分な時間、きちんと矯正装置を装着するように心がけましょう。
いかがでしたでしょうか?
成人矯正治療については、前回のブログでご紹介の通り、治療期間も治療費も 歯科治療全般の中でも かなり負担の大きなものになりがちです。だからこそ、術者である我々も「なるべく治療期間中のトラブルを少なくしてあげたい!」「トラブルが生じた際には、早めに対応をしてあげたい!」と思っています。ですので、治療を受けられる患者さんにも、今回ご紹介したような内容を十分にご理解いただき、そして実践していくようにしてください。
なるべくストレスの少ない矯正治療を実現できるよう、お互いに協力していきましょう。